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ヤクルト田畑コーチ次男瑛仁が室蘭で社会人デビュー

今春、中大から日本製鉄室蘭シャークスに加入した、ヤクルト田畑コーチの次男瑛仁捕手

 日本野球連盟北海道地区連盟は7日、都市対抗(7月13日開幕、東京ドーム)北海道地区1次予選組み合わせを発表した。

 昨春発足し初出場する北海道ガスを加え17チームが出場。4チームで争う2次予選(6月7日開幕、札幌円山)進出を目指す。4月にチーム名を改称した日本製鉄室蘭シャークスには、元ヤクルト投手で現コーチの田畑一也氏(50)の次男、瑛仁捕手(22=中大)が加入。フレッシュな力を融合し、5年ぶりの本大会出場と、昨秋の日本選手権に続く全国切符を狙う。

 北の大地から「室蘭の田畑」を売り込む。178センチ、86キロ。がっしりとした体に真っ赤な練習着をまとい、ひたむきに汗を流す。「ずっと本州で野球をしてきて、常に“田畑の息子”としてしか見られなかった。初めて住む北海道。これからは自分の実力でチャンスをつかみ、注目されるような選手になりたい」と意気込んだ。

 元ヤクルト投手の父一也氏は、91年秋のドラフト会議でダイエーから10位指名を受けプロの世界へ入った。最初の4年間で2勝しかできなかったが、95年オフのトレードで、野村監督率いるヤクルトに移籍したことが転機となった。97年には15勝を挙げ、リーグ制覇に貢献。古田とともに最優秀バッテリー賞も獲得した。くしくも、96年のプロ初完封勝利は札幌円山。全盛期は生後間もなく記憶はない息子も「ネットの記事などで知っている。僕はまだまだ苦労が足りない。この室蘭で、たくさん汗をかきたい」と前を向いた。

 埼玉の強豪浦和学院で1年秋からベンチ入り。2年春は背番号12の控え捕手でセンバツ優勝を経験も、出番はなかった。3年は甲子園切符を逃し、中大での4年間も全日本選手権、明治神宮大会には縁がなかった。「室蘭シャークスは日本選手権に出ている強いチーム。(瀬川、佐藤ら)プロを経験した先輩たちにも学び、都市対抗出場に貢献できたら」。中学3年の夏、埼玉・戸田東リトルシニア主将として出場した日本選手権以降、ずっと立てなかった全国舞台を目指す。

 チームは8日からJABA東北大会に出場するため、この日仙台入り。比嘉泰裕監督(33)は「捕手として送球、捕球いずれもいいものを持っている。打撃力もあり勝負どころで良さを出してくれたら」と、田畑の攻守での活躍を期待した。佐野日大(栃木)の弟来樹(2年)は、春季高校野球栃木大会で優勝し関東大会出場が決定。「僕も負けていられない」。万全の準備を整え、社会人デビュー戦に臨む。

 今春の道内社会人チーム新人補強 2年連続都市対抗本大会出場を狙うJR北海道クラブは、東海大四で14年夏甲子園出場の大河内航外野手(22=東海大北海道)ら6選手が加入。日本製鉄室蘭シャークスには田畑、小林の他に丹代匠哉捕手(22=旭川南、山梨学院大)、永森竜次外野手(22=北照、札幌大)の道産子2人が加わった。北ガスは、大城、伊藤の他に、昨年大学日本代表メンバーで、50メートル5秒8の俊足、米満凪内野手(22=奈良学園大)らを加え、初の全国切符を狙う。

田畑瑛仁(たばた・あきひと)

 1996年(平8)10月8日、埼玉・戸田市生まれ。戸田新曽北小1年で本格的に野球を始め、最初は遊撃手。戸田新曽中時代は戸田東リトルシニアでプレーし、3年夏は主将兼捕手として日本選手権出場。埼玉・浦和学院では1年秋からベンチ入り。2年春は背番号12をつけ、センバツ優勝を経験。中大では、4年春から正捕手。178センチ、86キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄、弟。

(日刊スポーツ)

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