第103回全国高校野球選手権埼玉大会は22日、県営大宮など3球場で5回戦8試合を行い、8強が決まる。シード勢はAシードの浦和学院、花咲徳栄、Bシードの上尾、昌平など7校が順当に勝ち進んだ。一方でCシードの浦和実など9校が4回戦までに姿を消した。中盤戦も佳境に入り、さらなる好試合が期待される5回戦の見どころを探った。
公立勢同士が激突する松山-上尾の一戦は埼玉高校野球のオールドファン注目の一戦だ。Bシード上尾は、エースの右腕新井と右腕中沢のどちらが先発か読みづらいが、守りからリズムを築いて攻撃につなげたい。対する松山は、3試合で31得点と打線が好調。好打者の太刀川、鳥塚らを中心につなぐ意識を徹底して相手投手を攻略したい。
2019年の埼玉大会決勝カードの再戦となる山村学園-花咲徳栄も目が離せない。花咲徳栄は、松田、高安ら140キロ超え右腕を5人そろえる。その一角の2年生金子が先発か。山村学園は、4回戦で本塁打2本を放った坪井と強打者の佐藤塁の前に走者をためたい。3試合で1失点の投手陣は小刻みな継投策が予想される。
Cシード春日部共栄と顔を合わせるDシード秀明英光は2試合連続完封したエース右腕岩井の体力を考えると序盤から打線の奮起が不可欠だ。一方の春日部共栄は、増田、石崎を筆頭に振れているだけに先制点を奪いたい。
投打の要である星名を擁する熊谷商と強力打線が持ち味の立教新座の一戦も接戦になりそうだ。
そのほかにノーシード同士の星野-西武文理、川口-滑川総合にBシード昌平に胸を借りる武南。初の16強入りで勢いがある坂戸はAシード浦和学院に挑む。
(埼玉新聞)
8強へきょう5回戦
埼玉大会は22日、8強をかけ5回戦8試合が行われる。勝ち残っているのはシード7校、ノーシード9校。私立10、公立6だ。
浦和学院はここまで全てコールド勝ち。聖望学園との初戦は先制を許したが、後半に高松の満塁本塁打で逆転した後は着々と追加点を奪い底力を見せた。3、4回戦で本来は遊撃手の吉田匠が先発のマウンドに立ち好投。投手陣の厚みが増したのは好材料だ。
花咲徳栄も2、3回戦はコールド勝ちしたが、早いイニングの大量得点はなく徐々にペースを上げる試合運び。序盤に集中打を見せられるかどうかが今後の鍵になりそうだ。エース松田は接戦となった4回戦の西武台戦で今大会初完投し、試合を作る手応えを得た。
昌平は球を慎重に見極めつつ積極的に打ちにいく攻撃が持ち味で長打が多い。上尾は久喜北陽戦で4点、川越東戦で5点を初回に挙げた集中力が強みだ。秀明英光はエース岩井が投打に好調。春日部共栄との試合は今大会初のシード校同士の対戦になる。
上尾のほか、公立は滑川総合、松山、川口、坂戸、熊谷商。熊谷商は4回戦で昨秋県大会準優勝の細田学園に競り勝っている。
(朝日新聞埼玉版)