社会人野球の第92回都市対抗大会最終日は9日、東京ドームで決勝が行われ、東京ガス(東京都)がホンダ熊本(大津町)を6-5で振り切り、22度目の出場で初優勝を果たした。
東京ガスは一回に相馬の2点適時打などで3点を先取。四回に2点、六回は笹川のソロで加点した。7回を1失点に抑えた先発の臼井は、最優秀選手の橋戸賞に選ばれた。
ホンダ熊本は九回に1点差に迫ったが、初優勝はならなかった。
(時事通信)
首位打者賞、東京ガス・笹川、チーム支えるアーチ
第92回都市対抗野球大会最終日は9日、東京ドームで決勝が行われ、東京都・東京ガスが大津町・ホンダ熊本を6-5で破り、初優勝した。低迷するチームを支えてきた笹川晃平の一振りが、頂点へと後押しする貴重な追加点を生んだ。
相手に1点を返された直後の六回裏、先頭打者で右打席に入ると、「一発いってやろう」と狙っていた直球を振り抜いた。バックスクリーン左に飛び込んだ打球は、相手の追い上げムードを制する貴重な一打になった。
埼玉・浦和学院高から東洋大を経て東京ガスへ。輝かしい実績で新人時代から常に打線の中心に座り、社会人日本代表の4番も務めたが、若返りの端境期で苦しんだチームは過去2年間、都市対抗の本大会出場すら逃した。「自分が引っ張らなくては」。主軸として、勝てないチームを背負い込んだ。
だが、若手の成長が結果に出始めると考え方が変わった。「傲慢だった。たとえ僕が出なくても、チームが勝てばいい」。今年の東京2次予選は8打数2安打と持ち前の力強い打撃が影を潜めたが、第1代表で突破したチームを一歩下がって見つめ、頼もしさを感じながら「自分の役割を全うしよう」と焦りはなかった。本大会は初戦で2安打を放ち、自慢の強打が目覚めた。12打数5安打、打率4割1分7厘で首位打者賞に輝いた。
本塁打でダイヤモンドを回り、ベンチで仲間とハイタッチをした後、テレビカメラに向かって胸元の「TOKYO GAS」を指さした。「野球は自分のためではなく、チームや会社、東京都の看板を背負っている」。そんな思いを示そうと、大会中に選手の間で流行したポーズだ。「結果が出ない時期も応援してくれた会社に感謝したい」。初優勝をたぐり寄せたアーチは、恩返しの気持ちを乗せてフェンスを越えた。
(毎日新聞)
東京ガス・笹川晃平が首位打者賞「僕が6番にいるチームは強いんじゃないかなと」
東京ガスの5年目・笹川晃平外野手(27)が、都市対抗初アーチを放った。5-1の6回、先頭で打席に入ると直球をバックスクリーンに運び「四球と死球が多かった。あまり打つ機会がなかったので、一発いったろかなと。僕が6番にいるチームは強いんじゃないかなと思う」と喜んだ。
初回2死満塁では先制の押し出し死球など、今大会は8四死球を記録。12打数5安打、打率・417はNTT東日本・上川畑と並んだが、総塁打数で上回り首位打者賞を受賞した。「四死球が多かったのでチャンスはあるかなと思っていた。うれしいです」と話した。
(スポニチ)
東京ガス・笹川が一発、首位打者賞「うれしいに尽きる」
東京ガスの笹川は1点を返された直後の六回に先頭でソロ本塁打を放った。流れを渡さない効果的な一発で優勝に貢献。5試合で計12打数5安打の打率4割1分7厘で首位打者賞を獲得し「うれしいに尽きる」と笑みを浮かべた。
六回は「絞っていた」という直球を捉え、バックスクリーン左へ豪快に運んだ。埼玉・浦和学院高から東洋大を経て社会人入りした27歳。「個人の結果より、チームが勝てばいいと思っていた」と感慨深げに話した。
(サンスポ)