秋季県高校野球大会は24日、県営大宮とレジスタ大宮で準々決勝を行い、ベスト4が決定する。
初戦の2回戦でAシード花咲徳栄を下し、勢いに乗る滑川総合が公立で唯一8強入り。一方の私学勢は、浦和学院、昌平、山村学園のシード勢が順当に勝ち上がったほか、東農大三、正智深谷、西武台、聖望学園が準々決勝に駒を進めた。4強進出を懸け熱戦が期待される各試合の見どころを探った。
浦和学院-聖望学園「投打好調、先手争い鍵」
聖望学園-浦和学院は今夏の決勝の再戦。3回戦はともにコールド勝ちと投打の状態は好調で、先手争いに注目だ。
聖望学園は1番中村、4番百済、5番柳らを中心に走塁に自信のある打者が機動力を絡めて点を狙う。投げては3回戦の春日部東戦で完封の井上をはじめ、複数の投手陣で戦う。投手陣が豊富な浦和学院は地区大会から4試合で1失点。緩急が武器のエース伊藤を中心に最少失点で抑えたい。打っては喜屋武、篠塚、小林ら上位陣が攻撃をけん引する。
滑川総合-東農大三「好右腕が強打に挑む」
初の4強入りを目指す滑川総合と4年ぶりの関東大会を視野に入れる東農大三の一戦は、序盤の主導権争いが鍵を握る。
21年ぶりに8強進出の滑川総合は、優勝候補に挙げられていた花咲徳栄を相手に3失点完投と好投したエース橋本が軸。女房役の4番斎藤らが攻守ともに背番号1を援護できれば、流れをつかめそうだ。東農大三は県大会の3試合で23得点の打線が相手右腕を捉えられるか。高野、高嶋、渡辺ら振れているクリーンアップ陣の奮起に期待が懸かる。
正智深谷-昌平「粘って堅守崩せるか」
投打にバランスが良いBシード昌平に、粘り強い打線が特徴の正智深谷が挑む。
正智深谷は県大会に入って2試合連続で長打を放っている2番田中、5番山田に加え、積極的なスイングが目を引く7番萩野ら、どこからでも得点を狙える打線を組む。昌平は制球力のあるエース渡辺と最速140キロ超えの1年右腕佐藤ら投手陣を主将の捕手斎藤がリード。バッテリーを中心とした守備は抜群の安定感を誇る。打撃陣も県大会14イニングで22点と威力十分だ。
山村学園-西武台「攻撃力持ち味の対決」
単打に足を絡めて得点を重ねる山村学園と、ここぞの1本で接戦をものにしてきた西武台の一戦は、互いに攻撃力を生かした好試合になりそうだ。
山村学園は例年に比べ長打力に欠ける分、1年の夏から経験のある主将の今岡や高野らを中心に1点を確実に狙いにいく。右腕鹿島、左腕西川ら投手陣が相手打線の勢いを止められるか。西武台は1~3番に勝負強さを備える太田、神杉、金田ら強打者が並んでいるため、好機で上位打線を迎えたい。
(埼玉新聞)