浦和学院、昌平に3-6で準決勝敗退「これが今の実力。もう一回鍛え直したい」

【写真】準決勝で敗れ、来春センバツ出場が絶望的となった浦和学院

（第６日、１日・県営大宮）

　準決勝を行い、昌平と花咲徳栄がそれぞれ勝って決勝に進出するとともに、来春の選抜大会出場への最終関門となる秋季関東大会（２１～２４、２８、２９日・栃木）の出場権を獲得した。昌平は２年連続３度目、花咲徳栄は２年ぶり１５度目の出場となる。

　昌平は、今夏覇者の浦和学院に６－３で競り勝った。１点を追う七回に渡辺の２点適時二塁打などで４点を追加し逆転。２番手石井が６回を投げ被安打２、無失点の好投で反撃を封じた。

　花咲徳栄は山村学園を８－５で下した。一回に石塚の２ランで先制。逆転を許すも、六回無死満塁から石塚が走者一掃の適時三塁打を放ち、再びリードを奪い逃げ切った。

　決勝は３日、昌平－花咲徳栄（１０時）のカードで実施。昌平は２年連続３度目、花咲徳栄は４年ぶり７度目の優勝を狙う。

浦和学院、響いた守乱　再起誓う

　３年連続の決勝進出を目指した浦和学院だったが、昌平に逆転負け。先手を奪ったが、４失策と守備の乱れから流れを失った。

　森監督は「いい試合の入りができたが、大事な場面で守りのミスが出た」と失点につながる失策を悔やんだ。

　三回、月山が中越えに適時二塁打を放ち先制。四回にもエンドランなどの小技を絡め２点を追加したが、五回以降打線が沈黙した。

　月山は「左投手の経験は豊富だったが独特のテンポに戸惑った」と、緩急を使い分ける相手２番手の左腕から放った安打は２本にとどまった。

　守備を現チームの課題とし、連係プレーを中心に練習を積んできた。関東出場を懸けた一戦でミスが出たが、指揮官は「これが今の実力。投手力、守備力を鍛え直したい」と再起を誓った。

昌平、救援左腕　投打に奮戦

　２番手石井が投打で活躍し、終盤に主導権を奪い返した昌平が逆転勝利。岩崎監督は「期待通りのピッチングをしてくれた石井に感謝。この代は大きな舞台で力を発揮できる」と今夏の王者を撃破した選手たちを誇らしげにたたえた。

　四回途中に登板した左腕石井は、五～八回を三者凡退と完璧な投球で相手の強力打線の勢いをそいだ。「（１学年先輩の渡辺）俊輔さんを参考に間を使うことでバッター心理が読めた」と前チームのエースの投球術に、持ち前のスライダーを合わせた緩急が威力を発揮した。

　七回にはバットでチームに貢献する。無死三塁で「最低でも犠牲フライ」と石井が真っすぐを振り抜いた打球は左中間を破り同点に。さらに敵失と６番渡辺の右越え適時二塁打で３点を追加し、この試合初めてリードを奪った。

　４１得点と好調な打線と多彩な投手陣で勝ち上がった。２連覇まであと一つ。決勝は、今夏の準決勝で６－７と惜敗した花咲徳栄と争う。石井は「データをイメージしてしっかり投げて勝ちたい」とリベンジに燃えていた。

（埼玉新聞）

光る投打　浦学封じる　昌平・石井晴翔投手

　今夏の甲子園を経験した選手らが名を連ねる浦和学院の前に立ちはだかったのは、昌平の２番手で登板した石井晴翔（２年）だった。

　四回表、無死一、二塁のピンチで登板し、後続を３人で抑えた。スライダーのキレが良く、コースに投げ分けることで相手に的を絞らせなかった。「スライダーの出し入れができた」

　６回を投げて被安打２、奪三振６。五回以降は相手に二塁を踏ませることもなかった。前日まで動画サイトで浦和学院の打者を観察し、就寝前にはそれぞれの特徴を繰り返しイメージしたという。

　石井は、打者としても七回に相手の直球を捉え、同点の適時打を放つ活躍を見せた。投打で、チームに試合の流れを引き寄せた。

　投手としては、変化球の制球にこだわる技巧派。似たスタイルの一学年上のエース渡辺俊輔から打者心理などを読みながら「間」を生かす重要性も学び、一皮むけた。研究熱心な姿勢も、今大会の優勝候補筆頭を抑える原動力になった。

　チームは関東大会出場を決め、春夏通じて初の甲子園出場へ望みをつないだ。

　「やることをやれば結果はついてくる。まずは過程を大事にして臨みたい」

（朝日新聞埼玉版）

浦和学院が逆転負けでセンバツ絶望　森大監督「これが今のうちの実力」

　今夏の甲子園に出場した浦和学院が昌平に逆転負けし、来春センバツ出場が絶望的となった。

　三回、１死二塁から２番・月山の中越え適時二塁打で先制。１－０の四回には無死満塁から２点を追加してリードを広げた。

　しかし、１点差に迫られた七回に、三つの失策が絡んで一挙４失点で逆転を許した。

　打線は五回以降、昌平の２番手・石井を攻略できず。５安打とつながらなかった。

　試合後、浦学ナインは涙を流しながらベンチを引き上げた。森大監督は「終盤勝負のところで、うちが守り切れずに相手に主導権を渡してしまった。一生懸命選手は頑張ってやってくれましたけどね。悔しいですね。ここって場面でエラーが出てしまった。負けるときはこういう負けです。悔しいけど、これが今のうちの実力だと思ってまたもう一回鍛え直したい」と話した。

（デイリースポーツ）

夏甲子園出場の浦和学院、昌平に逆転負け　4失策で流れつかめず

　今夏甲子園に出場した浦和学院は昌平に敗戦し、関東大会出場を逃した。来春のセンバツ出場は絶望的となった。

　４回までに３点を先制するも１点リードの７回、失策も絡み４失点で逆転を許した。

　打線は４回途中から登板した昌平の石井晴翔投手（２年）を打ち崩すことが出来ず５回以降沈黙し、５安打に抑えられた。４失策と守備も乱れ、流れをつかみきれなかった。

　昌平とは昨秋と今春の県大会決勝でも対戦しており、どちらも負けている因縁の相手。試合後、森大監督（３２）は「時間ない中で選手もここまで頑張ってきたので勝つつもりでいたんですけど、昌平に負けちゃったのは悔しい。良い負けだったと思えるように、また頑張ります」と話した。

（日刊スポーツ）

浦和学院が選抜絶望的　3点リードも逆転負けで準決勝敗退

準決勝で敗れ選抜が絶望的となった浦和学院

　今夏の埼玉王者で甲子園に出場した浦和学院は昌平に逆転負けを喫し準決勝敗退。関東大会への出場権を逃し、来春の選抜への出場が絶望的となった。試合後、森大監督は「一生懸命選手は頑張ってやってくれましたけどね。悔しいです」と言葉を絞り出した。

　浦和学院は４回表を終わり３－０とリード。しかし、４回途中から継投してきた相手２番手左腕・石井晴翔投手（２年）を捉えきれず徐々に相手に流れが傾き出すと、７回に４失点し逆転を許した。４失策と守備も乱れ「課題（守備）を練習してきた中で、こういう大事な場面で課題が出たのがミス」と森監督。来夏へ向け「これが今のうちの実力だと思ってまたもう一回鍛え直したい」と力強く視線を向けた。

（スポニチ）

浦和学院2年・月山隼平選手、”背中”でチーム牽引

浦和学院・月山隼平選手

　「自分たちのミスから失点した。詰めの甘さ、弱さが出た」。新チームで副将を任される二塁手は、淡々と反省点を挙げた。

　感情を表に出すことは少なく、声で引っ張るタイプではないが、プレーでチームを鼓舞する。今夏に出場した甲子園では初戦で仙台育英（宮城）に敗れたが、自身は３安打を記録。プロ注目右腕の高橋煌稀（３年）からも適時打を放った。

　聖地を経験してからは、特徴である堅実な守備と確実な打撃はそのままに、時には長打を狙うことも意識するようになった。この試合でも、攻撃的な２番バッターとしての役割を果たす。三回、相手先発の直球を捉えた打球はぐんぐん伸び、中堅手の頭を超える先制の適時二塁打となった。

　しかし終盤、味方のエラーが絡み失点すると、相手に傾いた流れを止めることができず、一挙に４点を奪われ突き放された。

　秋の大会に向け、チームとして守備力の向上に取り組んでいただけに、悔しい結果となった。「１年生が多いチーム。背中で引っ張って、負けない野球を体現していきたい」。来年のリベンジを力強く誓った。

（産経新聞埼玉版）

試合結果

秋季県大会・準決勝（10/1・県営大宮）

打撃成績

投手成績

チーム成績