A組で2連勝の日本が、同じく2勝のオーストラリアと対戦。大勝で開幕3連勝を決めた。
二回に押し出し四球で1点を先制。1-0の六回には押し出し四死球と津田(浦和学院)の右前2点打で計4点を追加した。
九回には4番・清宮(早実)の右線二塁打などで好機を築き、勝俣(東海大菅生)の犠飛、船曳(天理)の2点打、オコエ(関東第一)の左前適時打など、打者一巡の猛攻で5点を奪ってダメ押しした。
投げては今夏の甲子園大会で優勝した東海大相模のエース小笠原が、6回3安打1失点、9奪三振と好投。七回以降は高橋樹(花巻東)、高橋純(県岐阜商)がきっちり無失点に抑えた。
西谷監督は「結果的には(点差が)開いたが、非常にやりにくい相手だった。なんとか粘れてよかった」と大勝にも気を引き締めていた。津田は「追加点を取って、何とか小笠原を楽に投げさせたかった。振り遅れていたので、コンパクトに振ることを意識した」と振り返っていた。
(デイリースポーツ)
◇浦学・津田が2安打2打点、攻守に活躍 |
大会前に西谷監督から「チームのキーマン」と言われた津田(浦和学院)が連日の活躍だ。29日の米国戦で決勝適時打を放ち、この日は六回に右前2点適時打を放つなど2安打。守りでも三塁手から二塁手、遊撃手と三つのポジションをこなした。「どこでも言われた場所を守るのが自分の仕事。準備はできています」と心強い限りだ。
(朝日新聞)
◇ユーティリティー津田、連日の活躍 |
日本の西谷監督が今大会のキーマンに挙げるのが、ユーティリティープレーヤーの津田だ。前日の米国戦は「8番・二塁」で先発し、貴重な先制打。この日は「2番・三塁」で出場し、中押しの2点打を放ってみせた。
3点リードの六回1死満塁で打席を迎えた。「何とか追加点を取りたかった」。オーストラリアの3番手・ローリンソンの初球を巧みに右打ちし、2者を迎え入れた。前日同様、逆方向を意識したコンパクトな打撃が適時打につながった。
この六回、西谷監督は勝負をかけていた。四球を足場に無死一、二塁。堀内の1ボールから代打・郡司を送る。四球で塁が埋まると、再び代打・豊田。連続押し出し四死球で加点していたものの、津田の適時打が試合の流れを決定づけた。
浦和学院では1年夏の甲子園に出場し、今春のセンバツは主将として4強入りに貢献した津田。西谷監督いわく「巨人の井端選手のような存在」。六回から二塁、八回からは本職の遊撃と、三つのポジションをこなした。
野手で起用されている勝俣を含めた投手以外の選手13人で、右打者は5人。貴重な右打者の津田の連日の活躍でA組上位の米国、オーストラリアを撃破。2次リーグでも1次リーグの当該成績は持ち越されるため、この連勝は数字以上の価値がある。
(毎日新聞)
◇2番津田、しぶとさ発揮 攻守で起用に応える |
機動力を使い、コツコツとつなぐのが日本の攻撃パターン。その中で光ったのが、3戦目で初めて2番に起用された津田だった。2安打2打点に「出来過ぎです」と謙遜するが、西谷監督からは「非常にしぶとい」と信頼を寄せられている。
1-0の六回。押し出し四死球で2点を加えた後、1死満塁で打席に。直球を右前にはじき返す2点適時打で勝利を手繰り寄せた。
的確な洞察力が持ち味。「(直前の)オコエへの投球がシュート気味だった。素直に右方向へ低い打球を打てばヒットになる」。読み通りの打撃を披露した。九回はスライダーを右前に運び、「スライダーはあまり威力がなかったのでセンター返しを狙い、結果的にライトへ飛んだ」。この回一挙5点の口火を切った。
浦和学院では今春の選抜で4強入りしたが、夏は甲子園出場を逃した。「悔しかった。ここで結果を出してやろうと思った」。守ってはこの日だけで三塁、二塁、遊撃をこなした。巨人の万能内野手にちなんで「イバタ」と呼ばれるにふさわしいプレーを続けている。
(時事通信)
◇津田選手、打のヒーローインタビュー |
―貴重なタイムリーヒットを含む2安打。振り返ってみていかがですか?
あの場面で回ってきて、何とか追加点を取って小笠原を楽に投げさせてあげたいと思っていたので、初球を思いっ切り打ちにいった結果が出て良かった。
―序盤は日本が豪州の投手に苦しめられていた印象。チームとして相手投手に対して対策などは考えていたか?
チームとしてあまり対策は立てていないが、自分は振り遅れていたので昨日のアメリカ戦と同じようにバットを短く持ってコンパクトに打とうと意識した。
―津田選手は右方向へのヒットが印象的ですが、あのような右方向へのヒットは持ち味ですか?
持ち味というより、ピッチャーがサイドで少しシュート気味になっていたので、引っ張りにいくと引っ掛けてゴロになってしまうと思ったので、素直に右方向に低い打球を打てばヒットになると思った。
―今日、昨日といいところで一本出た。国際大会で結果が出たことに関してはいかがですか?
自分でも出来すぎだと思っている。明日に向けて、この調子のままいけるようにしっかり準備していきたい。
―ベンチが盛り上がるようなプレーが見受けられるが、国際大会の中で自分の立ち位置、役割をどのように考えていますか?
チーム皆から声を掛けてもらっているので、自分が打つことで少しでもチームが盛り上がればいいと思う。
―今回、高校のチームとしては夏の大会で悔しい思いをした中で、この世界大会の日本代表に選ばれたということに関して自分自身の中で強い思いはありますか?
そうですね。自分は甲子園に出られなくて悔しい思いをした。皆は甲子園で結果を出してきた人たちなので、自分もこの世界の舞台で力を出してやろうという気持ちできました。
―チームは3連勝。あす以降への意気込みは?
3連勝はもう過去のことなので、明日の試合に向けてしっかり準備するだけです。
試合結果(1次ラウンド第3戦) |
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
日本 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 5 | 10 | 7 | 1 |
豪州 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 0 |
【日】 | ○小笠原、高橋樹、高橋純-堀内、郡司 |
【豪】 | ●バレット、ヘンドリクソン、ローリンソン、ウィリアムズ-キング |
二 | 清宮(日) |
浦学・津田選手の成績 |
津田選手は2番サードでスタメン出場し、4打数2安打2打点。守備でもサード、セカンド、そして本職のショートと3つのポジションをこなし、今日も好守で大活躍した。
1回表、1死走者なしから津田選手の第1打席。カウント2-1から高めのストレートを打ち上げてショートフライ。
3回表、無死走者なしから津田選手の第2打席。初球、肘にボールが当たり死球で出塁。無死一塁から二盗成功。3回裏、1死走者なしから難しいバウンドの当たりを津田選手がうまく処理した(サードゴロ)。
5回表、1死走者なしから津田選手の第3打席。3連続ボール、4球目の内角高めの球を見極め四球で出塁。
6回表、1死満塁から津田選手の第4打席。ここまで日本チームは押し出し四死球で3点を奪ったものの、相手投手に1安打に抑えられていた。津田選手は初球を右前へ打ち、2点タイムリーヒット!津田選手のヒットで貴重な追加点を奪い、5-0とリードを広げた。果敢に二塁を狙うが、二盗は失敗。
6回裏、この回から篠原がサード、サードの津田はセカンドへ。1死一塁から篠原→津田→勝俣の5-4-3、サードゴロ併殺打に打ち取る。
8回裏、この回からセカンドに宇草、セカンドの津田はショートへ。
9回表、この回先頭の津田選手の第5打席。初球、外角の変化球を流し打ち、右前へヒットを放つ!日本チーム3本目のヒット。1死一塁から清宮の二塁打で津田選手は三塁へ。1死二、三塁から篠原はセカンドゴロ、津田選手は本塁へ。一度は主審がアウトの判定も西谷監督がキャッチャーがボールを落としたと抗議。審判団が協議し、抗議が認められセーフに。津田選手が6点目のホームイン。2死一、二塁から津田選手の第6打席は中飛。