【写真】高いミート力で好機を築き打線を支える浦和学院の9番石田(右)、持ち前の制球力でコースに投げ分ける昌平の左腕古賀
秋季県高校野球大会第6日は1日、県営大宮で準決勝を行う。対戦カードは浦和学院-昌平(9時)、山村学園-花咲徳栄(11時30分)。12年ぶりにシードの全チームが順当に勝ち上がり、4強に顔をそろえた。秋季関東大会(21~24、28、29日・栃木)の出場権を懸けた勝負の一戦の行方を探った。
浦和学院-昌平「序盤の主導権争い鍵」
昨秋、今春の決勝と同一カードとなった。2戦とも一回に先制した昌平に軍配が上がっているが、今夏の先発メンバー4人が残る浦和学院に地力があり、序盤の主導権争いが鍵を握りそうだ。
今夏、先行逃げ切りのスタイルを確立した浦和学院は、何としても先制点を挙げたい。9番石田が県大会3試合で6安打7打点と好調で下位打線がチームを支える。2番月山、3番三井、4番西田と甲子園経験者が並ぶ上位陣が奮起して一気に畳みかけたい。
昌平は3試合全ての相手を被安打2に抑えてきた自慢の投手陣で挑む。流れをつかむには、最速140キロ超えのエース佐藤の登板が有力か。制球力抜群の左腕古賀や直球で押す右腕鈴木らタイプの異なる投手陣で最少失点に抑え、浦和学院から3連続勝利を狙う。
山村学園-花咲徳栄「強力打線に挑む左腕」
県大会で計15イニングを投げ被安打5、20奪三振の最速141キロ左腕エース西川を擁する山村学園が、今大会38安打36得点の花咲徳栄の強力打線をいかに食い止めるかが焦点となる。
山村学園は、西川、中嶋、青木の3人の投手をつぎこむ総力戦も予想される。左腕中嶋は2回戦で5回を投げ被安打1の好投を見せ、右腕青木は安定感ある投球で試合をつくれる。今大会ともに5打点と好調な田中、藤原の中軸のバットで早めに投手陣を援護したい。
花咲徳栄は鋭いスイングで低い打球をはじき返す切れ目ない打線が強み。県大会3試合で6安打5打点の強打者石塚に、2番目黒、3番生田目ら長打力もある好打者がそろう。上原、和久井、岡山の右の3本柱はいずれも速球派で、誰が先発を務めても遜色ない。
(埼玉新聞)