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浦学が4強入り きょう準決勝で横浜と激突

 高校野球の秋季関東大会第3日は3日、県営大宮と市営大宮の2球場で準々決勝を行い、この日から登場した浦和学院が千葉経大付に9-0で快勝し、準決勝に進出した。春日部共栄は水城(茨城)に3-4で逆転負けした。4強入りした浦和学院は来春の選抜大会出場へ有力な選考対象となる。

 浦和学院は主砲沼田、5番日高が本塁打を放つなど打線が12安打と爆発した。投げては1年生エース佐藤が3安打完封した。春日部共栄は3点リードの八回にミスから4失点した。

 第4日は4日、県営大宮球場で準決勝が行われ、浦和学院は横浜(神奈川)と対戦する(午後0時30分)。

◇浦学、圧巻の快勝劇

 第3日は準々決勝が行われ、初戦の浦和学院は千葉経大付(千葉2位)に9-0で快勝し、準決勝に進出。来春の選抜大会出場が有力になった。打線が本塁打2本を含む12安打を放ち、先発佐藤が3安打完封した。

 春日部共栄は水城(茨城1位)に3-4で逆転負けし、4強入りを逃した。八回にミスから一挙4点を奪われた。

 東海大相模(神奈川2位)は前橋育英(群馬1位)に8-5で逆転勝ち。横浜(神奈川1位)は霞ヶ浦(茨城2位)に6-5で競り勝った。

 第4日は4日、県営大宮で準決勝が行われ、水城-東海大相模(10時)、横浜-浦和学院(12時30分)のカードで争われる。

◇投打で非凡な才能 3安打完封のエース佐藤

 関東大会にデビューした1年生エース佐藤が、圧巻の投球を披露した。5四死球で「制球が良くなかった」と反省は忘れなかったが、3安打完封では文句のつけようがない。

 緩い球の使い方が抜群にうまい。直球と同じ腕の振りからのカーブとツーシームを巧みに操る。速球は常時130キロ前後ながら相手には速く感じ、打球を詰まらせる。「狙い球を絞らせないことを心掛けていた」。あどけない顔とは裏腹に、恐れず内角を突く強心臓ぶりも見せつけた。

 投げるだけではない。強力打線の中で1番打者を担う。二回、2死満塁から「思い切りいった」と初球の真っすぐをたたき、走者一掃の先制三塁打を放った。非凡な打撃センスは自身の投球をも援護した。

 準決勝の相手は春夏合わせ、4度の全国制覇を誇る横浜だが、「相手は関係なく、目の前の試合に全力を尽くすだけ」。背番号、打順、学年で“1”尽くしの16歳は、もちろんこの大会でもナンバー“1”を目指す。

◇長打力が開花 会心のアーチ

 高めの直球に体が思わず反応した。五回、先頭で打席に入った5番日高がソロ本塁打。2ボールから放った打球は一直線に左翼の頭上に消えた。「スライダーを狙っていたけれど、思い通りのスイングができた」と会心の当たりに納得する。

 関東出場を決めた県大会準決勝の鷲宮戦では公式戦初本塁打となる決勝2ランを左翼スタンドにたたき込んだ。「毎日バットを振るだけではなく一球一球イメージして振っている」。打順も県大会の6番から上がり、長打力が開花しつつある。

◇新チームの主砲 左手一本でHR

 高く上がった打球が右翼席の芝生で弾むと、球場にどよめきがわき起こった。三回、4番沼田がスライダーに体勢を崩されながら、左手一本でソロ本塁打。風にも運ばれ、「直球を狙っていて、何とか芯に当てることができた」とほおを緩めた。

 背番号15でメンバー入りした今夏の県大会は出場なし。新チームから主砲を任され、今秋は地区大会からこれで公式戦3本目と当たりはとどまるところを知らない。「風に乗ってくれて、ついていた」と謙そんするが、天性の長打力は本物だ。

◇装い新たに頂点狙う

 白地に黒の縦じまが、秋のきりっとした青空にきれいに映えた。装いも新たにユニホームを一新した浦和学院が、地元の県営大宮球場を埋めた大勢の観客の前で、圧巻の快勝劇を演じた。

 自慢の強力打線が2本塁打を含む12安打で9得点すれば、エースに成長した佐藤は3安打完封。森監督は「大会前は当たっていなかったが、割り切ってスイングできた。佐藤は粘り強く投げた」と選手たちの戦いぶりを満足そうに振り返った。

 二回2死満塁から、佐藤が走者一掃の先制左越え三塁打を放った。三回には主砲沼田が風も味方につけ左越えソロ。五回にも日高の会心のソロアーチが飛び出した。

 主将の小林は「初戦で緊張したけれど、試合に入ったら自分たちの色が出せた」と自信を深める。援護を受けたエースも制球に苦しみながら要所を締め、相手に一度たりとも流れを渡さなかった。

 日本代表を模したユニホームは優勝した今春の関東大会で着用したもの。初代の故・野本監督から受け継いだ今までのユニホームは敬意を込めて「殿堂入り」と森監督。「心機一転。これから公式戦はこれで行く」と宣言した。

 試合終了後にはベンチ前で円陣を組み、指揮官は「まだこれから大会がある。すぐ切り替えて気を引き締めていこう」と手綱を緩めることはなかった。小林も「甲子園は意識せず、この大会で頂点を狙うことだけを考えている」。

 4強入りし、来春の選抜大会出場へ大きく前進した。準決勝の相手は2年前の夏の甲子園1回戦で敗れた横浜。新生・浦学が本当の勝負強さを見せるのはここからだ。

◇強力打線が爆発 12安打9得点

 浦和学院が2本塁打を含む長打5本、計12安打の猛攻で快勝した。

 浦和学院は二回2死満塁で佐藤が走者一掃の左越え三塁打を放ち先制。三回に沼田、五回には日高が左越えソロ本塁打を放った。九回にも代打柴崎の左前2点適時打などで3点を追加した。

 先発佐藤は7奪三振で3安打完封。5四死球と苦しんだが、緩急を巧みに使って要所を抑えた。

■準々決勝(11月3日・県営大宮)

浦和学院
031110003=9
000000000=0
千葉経大付

【浦和学院】
① 佐 藤5-2-3
④ 遠 藤4-1-0
⑥ 小 林5-1-1
⑤ 沼 田5-2-1
③ 日 高4-2-1
⑨8石 橋3-3-1
② 林 崎3-0-0
⑦ 今 栄3-0-0
H9柴 崎1-1-2
⑧7荒 井3-0-0

(打数-安打-打点)

▽バッテリー
【浦】佐藤-林崎
【千】藍野、山口-猪又、樋越

▽本塁打 沼田、日高(浦)
▽三塁打 沼田(浦)
▽二塁打 佐藤、石橋(浦)

安打:浦12、千3
失策:浦0、千2

浦3540009
 振球犠盗失併残
千7511218

(埼玉新聞)

◇頂上を取りたい--浦和学院・森士監督

 先発佐藤は制球力が上がり落ち着いていた。打線も2本の本塁打が出るなど粘り強くよく頑張った。いい風が吹いていた。やるからには頂上を取りたい。一戦必勝で目の前の戦いに集中して頑張りたい。

◇気抜かず次戦臨む--浦和学院・小林賢剛主将

 (チーム初戦となる2回戦で)いいスタートが切れた。大差で勝てるとは思っていなかったが、県大会でやってきたことを関東大会でも出せたことが良かった。目標の優勝を目指して侮らず、気を抜かずに次戦に臨みたい。

(毎日新聞埼玉版)

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荒波
荒波
2010年11月4日 1:35 PM

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頑張れ

選抜の頂点を目指してがんばれ!浦学!

ガンバレ! 浦学!

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