(2日・県営大宮ほか)
第5日は準々決勝4試合を行い、春日部東が夏の甲子園出場の第4シード春日部共栄を8-4で破り、初のベスト4進出を果たした。このほか川越東、花咲徳栄、浦和学院が4強に名乗りを上げた。
春日部東は一回に阿葉家の左前適時打などで2点を先制すると、1点リードで迎えた八回に広瀬の中越え適時打、九回も阿葉家、森合の連続適時打で突き放した。投げては完投した右腕木下が自責点1と粘りの投球を披露。春日部共栄はエース高野が精彩を欠き、守備でのミスも響いた。
川越東・高橋と市川越・登坂の好投手対決は川越東打線が19安打と爆発。登坂を三回途中でマウンドから引きずり下ろし、市川越に14-0と五回コールド勝ちした。浦和学院は一回に幸喜の左前適時打で先制すると、朝霞の失策で得点を重ねて6-3で逃げ切り勝ち。花咲徳栄は二回に米沢、太田の連続適時打などで4点を先行し、計13安打10得点で昌平に大勝した。
休養日を挟み、準決勝は4日、県営大宮球場で川越東-春日部東(10時)花咲徳栄-浦和学院(12時30分)のカードで行われ、勝者が選抜大会への最終関門となる関東大会(25~29日・千葉)に出場する。
◇浦和学院、我慢比べで地力 ミス逃さぬしたたかさ
したたかな試合運びで粘る相手を振り切った浦和学院。我慢比べのような競り合いを制した森監督は「秋は競ったところがポイント。うちもミスはあったが、相手のエラー二つが大きかった」と大きく息をついた。
2-1の六回、2死二塁から臺の遊ゴロが敵失を誘って1点を加え、続く津田が教科書通りの中前適時打。八回にも臺の遊ゴロが敵失を呼び、貴重な追加点を生んだ。
先制適時打を含む3安打の幸喜は「初回のチャンスで打つことができてよかった」と打線のつながりに手応えをにじませる。
準決勝の相手は幾度となく頂点を争ってきたライバル花咲徳栄。指揮官は「どちらも相手のやりたいことはわかる。ウラガクのスタイルを出せるかどうか」と出方に関わらず、自分たちの野球を貫く姿勢を強調した。
◇守備乱れ無念の敗退 朝霞
3失策3暴投とミスが失点につながった朝霞は無念の敗退。宮川監督は「チャンスはあった。どうにか勝ちたかった」と渋い表情。五回まで1-2と得意の接戦に持ち込んでいただけに、相手に塩を送った終盤の攻防がもどかしかった。
三回から登板し、自責点0と粘りを見せた池田は「後半に追い上げムードのところでミスが出たのが大きかった」とナインの思いを代弁。夏からマスクをかぶる捕手中野は「細かい部分ができていない。守備力がまだまだ」と向上を誓った。
(埼玉新聞)
試合結果 |
県大会準々決勝 10月2日(県営大宮球場) | ||||||||||||
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
浦和学院 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 6 | 10 | 1 |
朝霞 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 7 | 3 |
【浦】江口-西野【朝】田頭、池田、柴崎-中野 ▽三塁打:高橋(浦)木村(朝)▽二塁打:山崎、諏訪、高橋(浦)池田(朝) |
浦和学院打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑤ | 諏訪 | 4 | 1 | 0 |
④ | 臺 | 5 | 0 | 0 |
⑥ | 津田 | 4 | 1 | 1 |
③ | 山崎 | 5 | 2 | 0 |
⑧ | 幸喜 | 4 | 3 | 1 |
② | 西野 | 5 | 1 | 0 |
⑨ | 高橋 | 5 | 2 | 1 |
⑦ | 荒木 | 2 | 0 | 1 |
① | 江口 | 2 | 0 | 0 |
計 | 36 | 10 | 4 | |
朝霞打撃成績 | ||||
位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 |
⑧ | 水出 | 4 | 1 | 0 |
⑦ | 矢武 | 4 | 1 | 0 |
⑨1 | 柴崎 | 3 | 0 | 0 |
⑤19 | 池田 | 3 | 1 | 0 |
② | 中野 | 4 | 1 | 0 |
③ | 佐藤 | 2 | 0 | 0 |
3 | 木村 | 2 | 1 | 1 |
①45 | 田頭 | 2 | 0 | 0 |
H | 吉田 | 1 | 0 | 0 |
⑥ | 保坂 | 3 | 2 | 2 |
4 | 福岡 | 0 | 0 | 0 |
④56 | 名取 | 2 | 0 | 0 |
計 | 30 | 7 | 3 |
投手成績 | |||||||
TEAM | 選手名 | 回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 |
朝霞 | 田頭 | 2 | 3 | 0 | 1 | 2 | 2 |
池田 | 3 2/3 | 4 | 0 | 3 | 2 | 0 | |
柴崎 | 3 1/3 | 3 | 0 | 0 | 2 | 1 | |
浦和学院 | 江口 | 9 | 7 | 4 | 3 | 3 | 3 |
TEAM | 三振 | 四死球 | 犠打 | 盗塁 | 失策 | 併殺 | 残塁 |
浦和学院 | 0 | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 11 |
朝霞 | 4 | 3 | 1 | 0 | 3 | 0 | 4 |
地力に勝る浦和学院が、要所で自滅した朝霞を振り切った。
浦和学院は2-1で迎えた六回、2死二塁から敵失で1点を加えると、なおも2死二塁で津田が中前適時打。八、九回にも相手のミスに乗じて得点を重ねた。先発のエース江口は3失点完投と粘りの投球を見せた。
朝霞は3失策と守備が乱れ、2併殺の攻撃もリズムが生まれなかった。
フォトギャラリー |
(浦和学院高校公式ホームページ)